腸内フローラの効果についてご存知でしょうか?その驚きの効果を解説しました。
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腸内フローラの効果とは?
腸内フローラの効果とは、どのようなものがあるのでしょうか?
腸内フローラの効果で腸内フローラを改善させる方法からダイエットの効果まで解説してまいりましょう。
腸内フローラと効果について
腸内フローラ(腸内細菌叢)とはわたしたちの腸の中に住んでいる腸内細菌の集まりのことを言いますが、
腸内フローラが注目されるようになったのは、腸内の細菌がヒトの健康にとってとても重要だということが、最近の研究によってわかってきたからです。
腸には免疫細胞や神経細胞が集中しており、腸内細菌が免疫系や神経系に作用して、免疫力を高める・アレルギー症状を軽減するといった効果があります。
腸内フローラのバランスを整えることで便秘や下痢が改善することは多くの方に知られていると思いますが、肥満やアレルギー等の体質改善、糖尿病やガン等の病気予防、シワ予防等の老化防止、更にはうつ等の精神疾患や性格にまで、腸内フローラに生息する腸内細菌が影響を与えている可能性があるのだそうです。
最近では健康な人の腸内細菌を移植する難病治療も行われています。
腸内細菌の働きや種類については、まだまだ解明されていないことが多いのですが、
腸内フローラの研究は、人間の健康や美容、糖尿病やがんなどの治療に大きく貢献し、医療に大きな変革をもたらすのではないかと期待されています。
腸内フローラ 効果と改善
腸内フローラを改善することによってもたらされる効果や、改善するためには何をすればいいのかをまとめました。
腸内フローラを形成している腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌に大きく分けられます。
腸内細菌の理想的なバランスは善玉菌2割 悪玉菌1割 日和見菌7割です。
腸内フローラのバランスは、善玉菌を優勢に保つことがとても大切になります。
健康な人であれば、悪玉菌よりも善玉菌の方が優勢な状態で保たれていますが、
この腸内フローラのバランスが生活習慣、ストレスや食生活の乱れなどによって崩れると、
普段は特に悪さをしない日和見菌までもが悪玉菌に加担して善玉菌の働きを妨害し、
美容や健康に悪い影響を与えます。
腹の中の善玉菌を増やし、細菌のバランスを良好な状態にするためには、善玉菌が活性化し、悪玉菌が活性化しない環境に整える必要があります。
悪玉菌は肉類やお酒を好み、善玉菌は和食を好みます。偏った食生活をしているヒトは
普段の食生活を和食中心に切り替えてみることもおすすめです。
また具体的には有用菌の乳酸菌など、腸内の善玉菌を活性化させる菌やそれらを含む食品や製品(チーズ、糠漬け、味噌、キムチなど)
生きて腸まで届く乳酸菌やビフィズス菌などを含むヨーグルトや乳酸菌飲料、乳酸菌サプリや
善玉菌のエサとなる胃酸で分解・吸収されず腸まで届き、善玉菌のエサとなって活性化させる食品成分のオリゴ糖や食物繊維豊富な食品(ゴボウ、ニンニク,タマネギ、大豆、ハチミツ、きな粉等)
などを摂ることです。
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そして更に、効果が期待できるのは、腸内に住んでいる善玉菌の働きを助ける有用菌と善玉菌のエサをともに摂る食生活です。
これは善玉菌の増殖と悪玉菌増殖の抑制を相乗効果によって、加速させ、腸内フローラの改善に大きな影響を与えるといわれています。
また、納豆もあすすめです。
発酵食品の納豆に含まれる納豆菌は、納豆菌は消化を助けて腐敗菌を減らしてくれるうえ、腸内フローラ内のビフィズス菌の増殖にも役立ちます。
腸内でブドウ糖を食べてくれる働きがあり、血糖値が下がるので糖尿病にもとても有用です。
最近は様々な種類の乳酸菌を使ったヨーグルトが発売されています。
それぞれの人の腸内フローラに合った乳酸菌がありますので、いろいろ試してみて「肌の調子がいい」「便秘が治った」といった相性の合うものえお探してみましょう。
食事でなかなか改善できない人は善玉菌のサプリメントを利用してみるのもいいと思います。
善玉菌を増やす食べ物やそれらの成分が含まれたサプリメントなどを積極的に摂取し、腸内フローラのバランスを整えましょう。
腸内フローラ ダイエットの効果
腸内フローラにはデブ菌と呼ばれる太りやすくする肥満菌がいることが研究によってわかりました。
やせている人の腸内細菌と、太っている人の腸内細菌をそれぞれマウスに移植して同じ食事を与えても、太った人の腸内細菌を移植されたマウスは太ってしまうそうです。
何度試しても同じだそうで、このことから太った人の腸内フローラには「肥満を防ぐ細菌がいない」ということなのだそうです。
肥満菌とは逆に、やせやすくなるやせ菌の存在もわかってきました。
「クリステンセネラセエ」という腸内細菌ですが、ダイエット薬としてサプリメントなどの開発が期待されています。
肥満を防ぐ腸内細菌のヒントは善玉菌が出す短鎖脂肪酸という物質です。
食事をすると最終的には腸に到達しますが、腸内ではバクテロイデスなどの腸内細菌が食べ物を分解して短鎖脂肪酸を作ります。
短鎖脂肪酸は、腸から身体に吸収されるとやがて全身の脂肪細胞に辿り着きます。
脂肪細胞は短鎖脂肪酸を感知すると栄養分の取り込みをやめてしまうのです。
また、交感神経は短鎖脂肪酸によって活性化し、全身の代謝が高まります。
これらの作用によって、余分な脂肪の蓄積が抑制されます
太っていない人の場合は、このように短鎖脂肪酸が作り出されているから問題ないのですが、太っている人の場合、短鎖脂肪酸を作り出す腸内細菌の数が少ないため、結果太りやすい身体になってしまうのです。
同じだけ食べても、善玉菌優位の腸内環境があれば太りにくいということになります。
カロリーを減らしてもダイエット効果が得られない人も腸内フローラを改善すると痩せやすくなることが期待できます。
短鎖脂肪酸を作り続けてくれる腸内フローラになれば、腸内細菌の餌さえあれば、常に短鎖脂肪酸を作り出してくれます。
短鎖脂肪酸を作り出してくれるバクテロイデスなどの腸内細菌の餌は、食物繊維です。
ダイエットしたい人は、食物繊維をたっぷり含む野菜類をたくさん食べれば、腸内フローラを太らない腸内フローラに改善することができるのです。
研究では、数週間の継続で、短鎖脂肪酸の生産量が上がってくるようです。
ダイエットは、長期目線での食生活の改善が必要ですので、サプリメントなども利用し、食物繊維を毎日継続して摂取しましょう。