ベロ毒素とは、何なのでしょうか?ベロ毒素は食中毒などのニュースでよく聞く言葉だと思います。
ここではベロ毒素について解説していきましょう。
こちらは読まれましたか?⇒腸内フローラと栄養の関係性は重要なの?
ベロ毒素 とは?ベロ毒素と大腸菌の関係性について
ベロ毒素の意味と、大腸菌との関係性についてまとめました。
腸内フローラの面でも栄養の面だけではなく食中毒のことについても覚えておきましょう。
ベロ毒素とは
ベロ毒素とは、腸管出血性大腸菌が産生し、菌体外に分泌する毒素タンパク質(外毒素)のことです。
とはいってもこれだけでは、何のことなのかわかりづらいといえるでしょう。
分かりやすく1つずつ解説してまいます。
腸管出血性大腸菌とは?
腸管出血性大腸菌とは一言でいえば、毒素を産生する大腸菌です。これは 「病原性大腸菌」の一種であるといわれています。
では病原性大腸菌とは一体なんなのでしょうか?、
これまでにも腸内フローラつまり腸内細菌には大まかに善玉菌や悪玉菌含め100種類もの菌があることを解説してきました。
つまり大腸菌自体は人の腸にも多く存在する細菌です。
この中でも、はげしい下痢などの腸炎を起こすものがあります。
それこそが、病原性大腸菌と呼ばれているものなのです。
この病原性大腸菌でも『病原性大腸菌O157』はベロ毒素と呼ばれる強い毒素をつくるので、まさに代表的な病原性大腸菌 といわれています。
では、毒素タンパク質とはなんなのでしょうか?
毒素タンパク質(外毒素)とは
毒素タンパク質の外毒素とは、エキソトキシンと呼ばれております。
内毒素が菌種間で毒性が非特異的(特に変わったことがない)である事に対し、外毒素とは細菌が菌体外に放出する毒素の総称です。
つまりこのことから、ベロ毒素は感染することを意味しています。
特にO157は強い感染力がありますので、注意が必要です。
どのくらい強力なのか?というと、サルモネラ菌が100万個以上体内に入りはじめて感染することに対し、O157はわずか100種類で感染してしまいます。
しかも合併症も引き起こす上、潜伏期間が長い(5日など)ので発見しずらいという点もあります。
このことは、知らない間に広がってしまう危険性をはらんでいるわけです。
ということで、もしかかってしまった場合には速やかに病院で治療をうけ安静にしたうえで、触ったところなどの消毒を心がけていくことが重要です。
では、ベロ毒素を防ぐ(食中毒にかからない)ためにはどうすればいいのでしょうか?
ベロ毒素を防ぐためには?
ベロ毒素を防ぐためには、簡単にいえば保健所で指導している基本を守るといいと思います。
保健所の指導とは、食べ物を取り扱う商売などをしている方は受講したことがあるでしょう。
ここではその中でも基本となる事柄をピックアップしておくことにします。
1,洗う~どんな食材や更など全てしっかりと洗うことが重要です。加えて菌が付きやすい生物などは分けておくといいでしょう
2,火を通す~なるべく生のまま食べないことです。特にレバーなどの内臓類は加熱して食べるようにしましょう
3,低温で保存~冷蔵庫または長期であれば冷凍して保存しておくことです。特に暑い時期は出したままにしないよう気をつけましょう
他にも賞味期限のチェックや清潔にしておくことなども基本的な対策となります。
どれも当たり前のことに聞こえるかもしれません。
ついつい‥といったことがないようしっかりと注意していきましょう。
例えば冷蔵庫が満杯になってしまい、保存したつもりで冷えてなかった‥
という話はどの家庭でも起こりうる可能性の高いものだといえます。
暑い夏場は特にそうですが、最近では冬でも室内は温かい状況が増えてきましたので、決して気を緩めないことです。